鮎川 未夢

沖縄の琉球グラスは、とても美しい。ガラスの煌めく色は光のちょっとした加減や中に注ぎこまれる水質のタイミングによって、その美しさは更に磨きを増すような── 完結おめでとうございます。 美しい背景の中で揺れ動く心の描写に、何度もじわっと涙腺が崩壊しました。 美しい容貌の涼香さんは、社会的に認められ気遣いのできる素敵な女性。 そんな素敵な女性を……なぜ?と思ったりしたのですが……。 後半になって、涼香さんが自分の気持ちに向き合うように少しずつ少しずつ変化する経過が、心に強く印象づけられました。 和史さんは、涼香さんのキャリアとか関係なく、等身大の女性として見ていたような気がします。 女性は殻を鎧を被って、いい女を演じます。それは誰かを傷つけたくない配慮もある反面、自分も傷つきたくない気持ちもどこかしら持ち合わせてあるような気がします。 その心を溶かしたきっかけは、色々あったようです。その辺りの変化を見つけると感慨深くなります。 終始、繊細な心理描写と台詞が切なく心に染み入ります。 涼香さんに接近する人々の温もりがとても丁寧に描かれていて、大人が読んで楽しめるストーリーだと思います。
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未夢さん、『夜朝』に素敵なレビューをつけてくださり、ありがとうございました。 まるで美しい一篇の詩を読んでいるようでした。読み終えて、感動で胸がいっぱいになりました。 琉球ガラスのシーンは、涼香が自分の恋心を(ようやくw)きちんと自覚するシーンなので、私なりにかなり頑張りました(笑) 未夢さんの印象に残ったのだとしたら、とても嬉しいです。 未夢さんのおっしゃる通り、和史は絵を描くという行為を通して、自分を守るための殻も鎧も纏わない、ありのままの涼香を見つめ続け、そして受け入れました。 そんな和史だからこそ、目に見えてわかりやすい愛情をくれる課長よりも、涼香は彼の方に惹かれていったのだと思っ
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