童子

イベントから拝見させて頂きました。作品としては面白いと感じました。 紹介分にあった『読みにくい~』とあったように、確かに読みにくい作品だと感じました。4p目からはそこまで読みにくいとは感じませんでしたが、3pまでが非常に読みにくい。 理由としては、それがどの様な場所で、そのような人物で、どのような状況で、姿勢で、ほかにどの様な存在があるか、この3pで把握するのが非常に困難でそれらの場面をイメージしにくかったためです。 いきなり物語の入口でとても大きなハードルがあったので、このまま引き返してしまおうかと迷ったほどでした。 まずこの作品は一貫して同じ場所です。なので最初に読者の立場としては一目で理解できるような風景描写をしてもらいたかった。この作品はパラドックスを扱っているのでわざと歪曲な表現をしているかと思いますが、それを考慮しても風景がイメージしにくかったです。 ただ表紙絵があったから何とかそれらの場面を理解できましたが・・それならそのイラストがあれば十分という話で、極論をいうとそれならこの小説にこの部分の文章はいらないですね。 あとは、『見渡す限り人工物の光が~』と書いてあって、次の行で唯一の光源は隣のランプ~と書いてあり、幾つものクエスチョンマークが浮かびました。 それと読み進めていくと「ひざ掛けを抑え~」といった文章で、やっと主人公が立っているのではなく座っているのだと把握できました。 場面説明として、まずこの場所は酷く特異な場所であると最初に説明をしたほうが、のちのちの文章がスッと読者に入りやすいです。 その「特異な場所」といった説明がないので、「森」といったキーワードから先に「森・親縁、雑木林」等の場面が読者の中で既に完結してしまい、その後に人工物などのワードが出てくると「森の中に人工物?ランプ?なんで???」と読み進める上で突っかかりを覚えます。 最後に軽く登場人物について。砕けた前半の文章と後半の展開は短いながらもそのキャラクター性が非常に出ていて楽しめました。 長くなりましたが1,000字を超えそうなので一先ずこの辺で。ストーリーはテーマもハッキリして面白かったです。それでは長文のレビュー、大変失礼しました。

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