たすう存在

Y君は家の近くの公園に遊び行きました。 お母さんには夕方5時に帰ると約束したのですが、5時になってもまだまだ明るかったので、帰らずにそのまま遊んでいました。 気がつくと辺りは真っ暗になっていました。 5時を少し過ぎただけなのですが、まるで真夜中のようです。 Yくんは怖くなって家に帰ります。 ですが家は見つかりません。 真っ暗だから道を間違えたんだろうか。 辺りをぐるぐると探すのですが、やはり家は見つけられません。 その時妙な物音が聴こえました。 家の裏手には川が流れていて堤防があります。 その堤防の向こうで、川から何かが上がってきたような音が聴こえたのです。 さばん そしてその何かは進んできます。 ずるっ……ずるっ…… どうやら堤防の方に来ています。 音からするととても大きいようです。 ずるっ……ずるっ……べちゃっ べちゃっべちゃっ 堤防を上がってきました。 Y君は怖くなって逃げました。 ずるっ……べちゃっ ずるっずるっ 何かはとうとう堤防を越えてY君を追いかけてきます。 怖すぎて振り返れないままにY君は必死で走ります。 家とは反対方向の明るい灯がたくさんついている大通りの方へと逃げました。 ずる…………ずる……………… 明かりが近付いてくると背後に迫っていた音が遠ざかりました。 それでも振り返る勇気の出ないY君は明るい通りを進みます。 そこでY君は名前を呼ばれました。 声のした方を振り返ると―― ……と、ここらへんまで話した所で、僕は子供たちの、特に妹の様子がおかしいことに気付きました。 泣き出す一歩手前です。 そこで慌てて、Y君に声を掛けたのは妹で、追いかけてきていたのは恐竜で、妹はプリキュアに変身してビームを出して恐竜をやっつけるという話にしたのですが、時すでに遅しでした。 お話しが終わると同時に妹は号泣しました。 こんにちは。 即興のお話で子供をガン泣きさせる男、多数存在です。 以来妹はお話し恐怖症です。 ちなみに擬音のあたりはクトゥルーの深きものどもあたりをイメージして頑張りました。 少しやりすぎたようです。 というワケで、 【GALAXY3に参加させて頂きました】 /_novel_view?w=23658924 GALAXYはエブリスタでは珍しいSFアンソロジーです。 文字数がもうアレなので詳細はブックの概要等をご覧ください。 よろしくお願いします。
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ホラーの宣伝かと思った(笑) GALAXYあと最後の作品読んだら完読です( * ´-`) 私は急遽鬼をジバニャンに変えて、セーフでした。怒ってたけど(´・∀・`)
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やっぱり朔もやってるんだ…… JUNONホラーグランプリの描写力の悪用だね(笑)
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 多数パパが体験した河童に遭遇した話しかと思ったよ(笑)
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残念ながらまだ河童に遭遇したことはない…… 先日職場のドアの前に蛇がいて、それで大騒ぎしてたら皆にふーんって反応されたぐらいの都会っ子だから、河童には会えないだろうなあ←
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コメント・ショートショートのコーナーが始まったのかと思いました。 次回はなんだろ(ワクワク)。
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実はこれ、ショートショートバトンなんだよ 次は桐嶋ハトメイさんのショートショート「肉食系女子の意外な好物」でお願いします
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SF 作品、よかったです(*^^*)♪ しかし、女の子を泣かせる悪いパパ←お仕置きはマッチーの作品出演でしょうか(笑)
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あれって何で劇団なんだろ?って思ってたんだけど、 ひとりじゃなくて多数なんだね 肖像権フリーだし喜んで出演させてもらうけど、僕エロくないからなあ……
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なによこわいじゃないの
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やった、ダックさん怖がらせた( ´艸`)
17時までには帰宅するよう心掛けます( ;∀;)

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