千古不易

イベントより参りました。 文章に違和感がある部分を指摘しますね。 三頁の『冷たい。そう思ったが、すぐに傷口が 熱くなるが、不思議なことに痛みはない。』ですが、『そう思ったが、すぐに傷口が熱くなるが』と落ち着かないのでどちらかを削るか、区切るかしないといけませんね、読むと詰まってしまいましたから是非。 他はそうですね、五頁の『このまま誰にも見られるままに真っ逆さまに落ちられたら、どれだけ楽だろうと考えていた』の『このまま誰にも見られるままに』が言いたい事は分かりますが、文脈で分かるので『誰にも』を削ると読み易いですよ。 同頁で『居る』が統一されていませんでしたね、他にも注意深く探せばあるやも知れません。 ともかく誤字脱字や文章の違和感を指摘するのは他のレビュアーに任せて、もうちょっと踏み込んだ話をしたいと思います。この作品、面白いのですが『文脈で読ませる』事があまり出来ていませんね。 『文脈で読ませる』事により、要らない一人称、名称、等々、無駄なものを削りながら文章の精度が増すのです。面白い小説は必ず『文脈』の使い方に長けていて、なにより『文脈で読ませる』からこそ説明さ等がないのです。 具体的に述べるなら、会話や行動で誰が誰であり、誰がなにをしているか、これを違和感なく文脈で伝えるには読者が今なにを知っていて、なにを知らないのか、熟考せねばなりません。 作者様は読者にどの伝え方で正しく伝えるか、これが出来ていますから、次の段階、伝え方の選択肢を増やしてみては如何でしょう。上記の文脈で読ませる伝え方は至難ではありますが、言ってしまえば読者と作者の共感ですね。ざっくりした言い方をすれば人称を削るだけなのですが、これが中々に難しいものですね。一人称と言えば人称を書く必要がない書き方だったりします、試しに一人称で俺とか僕とか、人称を使わずに書いてみてください。 案外人称に頼り過ぎているのが分かったりして新鮮ですよ、是非やってみてくださいませ。 感想ですが、確りと書いてはいるのですが、惜しいなあと愚考しております。 では文字数も文字数なので、またの日を。なにかあればエッセイにでも気楽にどうぞ。
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