FUUGA

秋葉奏楽さんへ こんにちは。イベント参加ありがとうございました。そして、巧みな感情表現が素晴らしいご作品、第一話だけですが読了しましたのでレビューさせていただきます。 まず、自傷行為という繊細で複雑なテーマに挑まれたことに、敬意を表したいと思います。リストカットを行う主人公の、心の内奥が上手く描き出されていたように感じました。心情描写を重厚に行うことと、ストーリーのテンポ。両者のバランスは難しいものですが、秋葉奏楽さんの文章は、充分納得のできる、平衡の取れた分量であったと思います。 とりわけ、五感を駆使した表現技法が秀逸でした。p.2「電子的な明かりが……主張していた」、p.3「冷たい……熱くなる」、p.26「薄暗い電灯……駆け込み」。身体全体で主張される、主人公の目線・感覚に引き込まれました。 一番印象に残ったのは、p.44「音が戻った」から始まる表現です。短い文章のインパクトが相まって、読者の心を鷲掴みにする良い表現だと感じました。
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(つづき) 全体的にしっかりと入っていける文章ですが、以下の点に留意くだされば、より良い文章になると思います。 ・句読点 p.4「破壊衝動を自身の唇を、強くかみしめることで我慢した。」 助詞が二度使われている印象を受けます。「破壊衝動を」で一旦区切ることもできるかもしれません。他の部分も同様です。 ・文法的正確さ p.1「P5まで読み飛ばしていただくことを推奨します。」 些か不自然な表現です。「いただく」と「推奨」を、文中に同時に含めることはできません。「いただく」を用いる場合なら「読み飛ばしていただければ幸いです」、「読み飛ばしていただくこともできます」などと書くこともできるでしょう

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