新開首丸

一度途中まで読んでいたのですが、自分の作品に追われて途中で放置してしまいました。 なのでレビューが大変遅くなってしまい誠に申し訳ございません。 本書のコミックスを購入し、最初から最後まで一気読みした感想をAmazonレビューではなく、あえてここに書いていきます。 まず、この作品を読んで真っ先に脳裏をよぎったのは佐野洋子作品の絵本『百万回生きた猫』です。 何十回何百回と死んでは生まれ変わってを繰り返していくうちに、生きることが惰性になってしまっている主人公の魔王ファシル。 その魔王を殺す手段をなんとかして見つけ出そうと奔走する勇者シックスとその仲間たち。 そして芽生えていく奇妙な友情。 パロディネタも非常に秀逸で、随所随所に感じさせる地元愛。それらの点も含めて非常に楽しく読ませていただきました。 しかしその反面、ファンタジー世界が舞台である作品だということをついつい忘れてしまいそうになることが多々あります。そこが少しだけ残念ですね。 あと、この手の物語ではシリアスかつ重い場面はあまり多用してはいけない貴重な見せ場だと思います。それを「死ぬこともできずに何度も何度も転生しては生きることが惰性になってしまっている魔王」というこの作品最大の特徴ではなく、魔法使いマキナの過去で使ってしまったことが非常に残念です。 魔王の「命」というこの作品のテーマをもっとシリアスかつ重く描けていれば、読後の余韻はもっと深くなったのではないかと思います。 長々と失礼しました。娯楽作品としては非常に楽しませていただきましたが、以上の点もふまえて星三つとさせていただきます。
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コメントありがとうございます。 池さんの作品はいつも熟読させて頂いております。 言い訳のように聞こえるかもしれませんが、この作品は高校生の時に執筆したもので、今の自分が読んでも恥ずかしいくらいの完成度です。 当然書籍化しても売り上げには繋がらず、かなり苦い経験をした作品になります。 ですがそういった未熟な作品にも関わらず、たかがラノベと吐き捨てず真剣にレビューして下さり光栄に思います。 現在ではこの苦い経験から、ちゃんと読み物として楽しめる作品を生み出せるように努力しています。 『少しはマシになった』とでも言いましょうか。 今回の池さんからのレビューも糧にして、より良い作品を書けるように
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いえいえ、辛口になってしまって申し訳ありません。 しかし作品自体は非常に楽しませていただいたので辛口な部分は愛だと思ってください。 今後のご活躍、期待しています。
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