*あみーご*

まず思ったのは、スタートダッシュが素晴らしいなということでした。 小説は冒頭が命とよく言いますが、これはどんな物語なんだろうかと思わせる言葉運びが絶妙でとても好きです。それが顕著に現れているのは、やっぱりみんな大好きブリタニカでしょうか。 「スピード出そっ! Brrrrooooo!」 もう最高。ここで私のブリタニカ大好き熱が沸騰しました。なんともいえない可愛さがたまりません。からの、「あの島」という不確定な冒険的要素。この二つが一ページのうちに出てきたことで、もうそこからページを進める手が止まらなくなりました。 元々あの鬼畜レビューを読んだ時から「どんな物語になるの…」とガクブルしてました。けれど全ての要素が違和感無く集結し、一つの物語を完璧に作り上げていることに感動です。 特に楽しみだった人間紅茶の部分も大好きでした。悲鳴ではなく嬌声…というのが実に厭らしいですね。何度か読み返してしまいました。 個人的には紅茶屋のキャラがツボだったので、退場シーンでは少しフリーズしてしまったり(笑)目をつむって心の中で「紅茶屋さああああん」と煩悶してましたw 全体的に見れば、この日本で本当に起こるかもしれないと思わせる要素がありとあらゆる姿で散らばっていて、久しぶりに本格派SFを読ませて頂いた気分です。レビュー縛りをものともしない物語構成に圧巻。 「ブリタニカ! 行って! ルキウスを守って」と、「今……私に腕があれば……」の台詞のくだりはどうしようもなく込み上げて来るものがありました。 とても面白かったです。 執筆お疲れ様でした。

この投稿に対するコメントはありません