知.

主人公の瑠璃ちゃんは、深く傷付いても他人に棘を向けない。年齢相応の無邪気な甘えを自ら封じてしまったことを周囲に気付かせない、そんな女の子。 口唇を噛み、涙をこらえてジクジクとした思いを胸の奥底にしまう。それは痛々しく、けれど優しい姿です。彼女がとても愛しくて、この作品を愛読してきました。 巻き込まれた事件の性質上、息をすることにさえ罪悪感を覚えてしまうだろう彼女に、優しく手を差しのべる存在が現れたとき。あたたかな光、生きる痛みと喜びが瑠璃ちゃんの内側に溢れたようで、読んでいてとても幸せな気持ちになりました。 もう一人の主人公(という書き方でいいのかな? 違ったらごめんなさい)リューちゃんと少しずつ距離が縮まり、想いが交差した末に楽しげに笑う二人には絶対幸せになってほしいと思いました。彼の抱える空虚を瑠璃ちゃんだけが癒してあげられる、リューちゃんには瑠璃ちゃんも甘えられると分かった時には尚更。 数々のしがらみに一喜一憂する二人と一緒に、私もハラハラドキドキしておりました(笑) いよいよ最終章を迎え、彼らと、彼らを取り巻く人々に、一つの終息が訪れようとしています。 エンドマークまであと僅かというところですね。まだまだ二人のことを見守っていたいような気もしますが、最後までじっくり読みたいと思っています。願わくは、皆が幸せになりますように。 ※蛇足※ ののちゃん可愛い、撫でまくりたい(トシちゃん的弱さw)
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