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ヤンデレVS殺人鬼
藤白 圭
2015/12/11 17:23
(応援) ヤンデレVS殺人鬼 題名からしてインパクトがあり、読んでみると、冒頭部分から、「おいおいおい、海外のB級ホラーじゃないか!」というシーン。 B級ホラーって、出てきた人間の結末がどうなるか分かっていても、見たくなる魅力が何故かありますよね。 ところがどっこい。 読み進めていくと、綾辻行人さんの、「殺人鬼」を彷彿とさせるような凄惨さの中に、もう一つの異なる狂気という色が混じる。 二つの狂気は、共に「愛」故に、人を許せず、殺めてしまう。 愛が与えられず、愛を憎しみ、人を許さない者。 愛を汚されることを悪として、その汚れをもたらす人を許さない者。 似て非なる愛を根底に潜ませた、ある種の愛憎劇は、残虐でありながらも、どこか、哀しみを感じさせ、悪である筈の、二人の殺人鬼が憐れでなりませんでした。 ラストには、これまた、何とも言えない余韻が残されていて、続編を期待させてくれるところも、また、粋でした。 しかし。 読むたびに、「痛い!」「ばか!そっちに行くな!」と、叫ばさせてくれる程の、臨場感は半端なくて、これってば、読むホラーアトラクションですよ!まじで。 残酷すぎるので、映画化は無理かな~……とも思いつつ、映画やゲームになったら、より一層楽しめそうな、そんな、エンターテイメントホラー。 楽しまさせて頂きました。
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藤白 圭