冴月希衣

女性にとっての身体的コンプレックスというものは、その大小に関わらず、つらいものです。 大げさでなく、自身の存在意義まで突き詰めてしまうこともあるのではないでしょうか。 このお話のヒロイン、加恋ちゃんもその例に漏れず、ドクターストップを受けながらも自分を傷つける行為をやめられない。 そうすることでしか、『普通』になれないから。 そんな加恋ちゃんを等身大のまま認めて、導いてくれる周囲の人たちとの温かい関係と、出逢えた恋の相手と過ごす日常の中での成長ぶりに、「ふふっ…いいなぁ。こんな恋」と思わず声を漏らしていました。 この作品は、重いコンプレックスを抱えた人への、単なるエール作品ではないところが、一番の魅力です。 処女作とはとても思えない、たくさんのメッセージが込められた、素敵なお話でした。 読ませていただいて、ありがとうございます(*´▽`*) やっと読了出来たので、次のお話にお邪魔しますね♪ あ、余談ですが、ヒロインの加恋ちゃんの“加恋”という名前に、色んな出逢いを重ねて真実の恋に辿りつく、という意味を深読みしてしまいましたが、本当のところはどうなんでしょう(笑)
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