悪魔のお話。 童話作品でここまで描きこまれた筆力に惚れ惚れ致します。 キャラクタ、特に悪魔の描写が大変美しかったです。 冒頭の御伽噺のテイストも読者を引き込む舞台装置として働いており、ギャップのあるどっしりとした内容をうまく読みこなせるようになっています。 何といっても笛の音色。 ハーメルンのお話や魔笛に代表されるその定番たるも妖しい楽器を作中のキーアイテムとすることで、読みながら音楽を背景に感じられました。 ラストのシーンを読み解く鍵にもなっており、非常に巧妙です。 文字数の少ない短編だからこそ、宴のシーンの描写は姫の酩酊具合をなぞるようにぼんやりと、しかし生生しく描いておられ、説得力がありました。 大人向け童話としてとても素晴らしい作品だと思います。
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こんばんは^ ^ レビューならびにファン登録をいただき、本当にありがとうございます! 私はゲーテの『ファウスト』が好きで、いつか私なりの悪魔を書いてみたい、とずっと思っていました。 また、手塚治虫作品がお好きな方(しかも結構コアなファンの方)にしか伝わらないかもしれないのですが、 『リボンの騎士』の悪魔を、 超・リスペクトしています。笑 (『ファウスト』や『ネオ・ファウスト』を描かれているあたり、手塚先生もきっと悪魔という存在に魅力を感じていたはず……。上げるとキリがないですが、『バンパイヤ』その他、悪の魅力を描いた作品も、私の心を鷲掴みにしています) なので(?)、 悪魔描写を褒
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金子@里見拓さま お返事頂戴しありがとうございます。 ファウストは私も大好きです!メフィストのあの仕事の頑張りようも含め。 リボンの騎士は未読なので、今度見つけたら是非読んでみようと思います。 悪魔の存在は日本の鬼などともまた違って独特ですね。 子どもの頃は単に暗くて強いモノと思っていました(ディズニーのファンタジアというクラシック×アニメのビデオに出てくる「禿山の一夜」の悪魔が大変描写として美しく印象深かったのです) …が。負けた宗教の神様が他宗教に取り込まれるときに転じた例というのを知ったり、それこそゲーテなにかを読むようになってからというもの、なかなか奥深いのだなと。 ちょっと
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