梅虎

『何時も悪ぃな。星も有難てぇ…にも関わらず待たせてよ』 「花粉症の悪化で頭重。黄砂と他もあり…どうにも頭が持ち上がらぬし、回らぬらしい」 『毎年のこったな』 「数日前、立ち直れぬ程の事柄もあった故」 『毎年花粉に負けるたぁ…あの馬鹿野郎は使えね―』 「続きを本人に言うな。貴様…本意気で別れさせられるぞ」 『!…ほぼ言っちまったが花粉症なら仕方ねぇ』 「故に。脱け殻の様に書いた世にも恐ろしい別れ話を消せ」 『なッ…んだそりゃ直ぐ消せ!つか…どっちの別れ話だ』 「…」 『俺かよッ!』 「…貴様がそうなれば俺もそうなるは必至。花粉症はヒトを変える…負の気が渦巻き、アレの心が荒みきっている」 『恐るべし花粉…不細工だろ』 「不細工といえば…貴様の女はどう―」 『斬られてぇのか!古典的漫才みてぇな振りすんな!』 「ボロ携帯でTVも見れ、録画も出来るとは…俺も欲しい」 『はぁ?急に何だ』 「皆にも持たせれば一々、顔を見ず話せ…料理番組をいつでも見れる。だが名義や料金や…」 『それ以前によ…そういうモン持ってる〇〇なんざ凄ぇ嫌なんだが』 「…」 『俺が持ってたらどうよ』 「……想像が出来ぬ」 『何でだよ、この妄想王が』 「妄想?などした事は無い」 『男なら。ある筈だぜ?』 「―!!…ある。異常にある」 『ヤメロ。普通にあるに留めろ…引かれっぞ』 「俺は普通だ寿!問題無い!」 『地面へ叫んでも聞こえねぇ。必死だな』 「兎に角。花粉に負けず、話を書け」 『荒みきったままか?』 「観梅で気晴れた。青谷梅林へ行った梅虎が見頃だったと…そうか、青谷へ行ったから更に症状悪化…」 『自業自得じゃねぇか!だが…見頃なら四人で行くかい?』 「寿と二人で行く」 『社交辞令ってのを覚えやがれテメェ』 「特製の甘々酒を飲むなら」 『要らねぇわ!』 「社交辞令…」 『ッ…アイツが飲まぁ』 「行くぞ観梅。弁当作りだ」 『料理もヒトを変える…料理でしか使えねぇ野郎だ』 「ム…手伝え。米は炊けよう」 『…火の番なら』 「フ」 『鼻で笑うな』 「今は。米をジャッとし…ピッとして終いの時代」 『何だと?ジャッとしてピッ?意が分から―』 「竈はエレキテル…火の番など不要」 『俺…要らなくね?』 「団子粉でもコネろ」 『コネ…俺って…使えねぇ…』 「………ニヤ」
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*** 『リ…莉亜ちゃんとは初めましてだよね!』 「はい。どうぞよろしゅうお頼申します」 『ヤダ』 「えッ」 『ヤダよ敬語~』 「え…」 『よろしくね莉亜ちゃん!』 「ッ…よ、よろしゅうに!こ、寿ちゃん!」 『んふ。よく出来ました!でも…初めて会った気しないね?』 「よう知ってますさかい」 『敬語…』 「あ…」 『仕方ないか…こっちの莉亜ちゃんは。徐々にね!』 「は、はい」 『アタシね…ずっと聞きたかったの』 「…ウチにどすか?何どっしゃろ?」 『……』 「寿ちゃ―」 『恋ってナニ!?』 「…へ」 『分かんないの!莉亜ちゃんは鬼さんに恋してるよね!?
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久々ににやけさせて頂けました( ^ω^ ) 花粉辛いですよね。薬飲んででも、鼻から鼻水が止まらなくて、壊れた蛇口状態ですよ笑 更新はのんびり待ってますから、お大事にどうぞ。
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