僭越ながらレビューさせて頂きます。 先ずは全体の感想ですが、悲しく、切ないお話ですね。結末が途中からある程度は想像できるのですが、そんな中で春樹・隆也・美沙・咲子の悲しみが痛いほど伝わり切なくなりました。 表情などを読み取れない小説なのに、作者様の描写や表現の凄さでキャラクターの意思が伝わって来るようです。頬に涙がつたう春樹など、リアルに絵が浮かび上がりました。 次に細かい内容ですが、驚いたところがありました。 それは春樹の能力ですが、私は使い方によっては良くも悪くも出来ると思っていました。 前の章に春樹が能力を使って仕事を解決させようと言い、美沙に止められるシーンがあったはずですが、その方が上手く事が運ぶと私も考えていたのです。 美沙が何度も抑制しているのに、私は春樹と一緒で気付いてませんでした(作者様の思うつぼ?) 実際は心が望まぬ形で犯されるのですね。こんな能力怖くていらないと前のレビューに書きましたが、本質を見抜いていませんでした。確かに見たくも無い黒い部分が映像として頭に入ってきたら……精神がもつはずありません。それが最終章にも絡んでくるのかな? とにかく分かってたはずの事に、ここにきて春樹と一緒に気付かされたのには驚愕です。そして春樹は咲子の気持ちを汲み、明確な答えを出せないまま、どうなっていくのだろう…… 私には予想出来ない結末を楽しみにして、最終章を拝見させて頂きます。
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タッくんさん~、長くて重い第5章だったのに、読んでくださったのですね!(は、はやい!!) そして今回も素敵なレビューをありがとうございました(;_;) 今回は地道な調査ばかりで動きが少なかったんですが、その中で彼らの感情や表情を読み取ってくださって、すごく嬉しかったです。 そもそもこの物語、登場人物たちに共感や感情移入してくださらないと、始まらない物語なので、タッくんさんがそこを深く察してくださったことが一番うれしい(;_;) そして、そうなんです。 春樹の能力って、「見えちゃう」「知りたくなくても知っちゃう」という単純なものじゃなくて、相手の感情に取り込まれ、ある意味侵されてしまう、とて

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