翡翠 薫

作者様の作品は以前から拝読させていただいていましたが、何故か未読だったこちらの作品を一気に読了。 キモとなる出来事は予想以上にダークでしたが、その周りに散らばる主人公と周囲とのやり取りや過去の回想からは、ただひたすらに過去を想う懐かしさと切なさ、愛おしさそのようなものを感じました。 誰もが1度は経験する貴重な幼い日々、そして様々な"イチモツ"を抱えはじめる思春期への心の移り変わりが丁寧に描かれていて、ちょっと胸に刺さるコトもあり笑 しかし、女特有の少しドロっとした、且つなかなか口では伝えることの出来ない曖昧な部分を描きあげる作者様の手腕には毎回唸らされます。 自分の事を言われている用で胸が苦しい、それでもこうして作者様の作品に戻ってきてしまうのは、この作品のように最後には必ず希望が垣間見えるからかも知れません。 作中の彼らが、胸に痛いものを抱えながらもそれぞれの光ある道へと進んでいってくれることを信じています。 素敵な作品をありがとうございました。
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