僭越ながらレビューさせて頂きます。 非日常の中で兄弟が成長して行く姿と、何気ない日常の中で探偵として活動する謎の青年。 いつ交わるのだろう……ワクワクしながら読み進めていると、まさかの展開!  普通のミステリーを読むと、読者を驚かせる大きなネタばらしは一つで、それに付随した細かいネタばらしがあります。しかしこの作品は二つの大きな驚きを読者に与えてくれます。 その一つ目は ’香月の正体’ 全く見抜けませんでした。えっ!? と声に出して、前半を読み返してしまったほどです。 そして気付きました。ポイントは、香月が傘をさした中学生の兄弟とすれ違う描写……これですね。全てを読み終えた後なら、似ている兄弟をナギが見つめる映像が浮かびますが、最初に読んだ時は、これがきっかけでナギ達と出会い、話が進む……そう思ってしまいます。 作者様の手法に改めて驚いています! 二つ目は ’ミツルとナギの能力’ ずっと引っ掛かっている事がありました。それは、綾が襲われた時、ミツルが勘違いしてナギを追い詰めたところ。ナギの能力があれば、ミツルから逃れられるのでは? と不思議に感じていました。そして、その意味が分かると全てのつじつまが合い、爽快感を覚えました! ナギは兄の性格から行動まで、全てを知っていたのですね。 もちろん、他にも細かく伏線を張っています。依頼人の話は自分の過去の体験談とか、恋の行方を探る意味、天道の考えや出征の秘密などなど……あげればキリがありません。 不自然な程に、順調に進む調査なんて、ネタが分かった時には優しく温かい気持ちを味わえました。 ミステリーを楽しむ要素が存分に詰まっています。 最高に面白いミステリーでした。文句無しで楽しめる作品です!
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タッくんさん!! 凍える星も読んでくださったのですね! そして、すごい~! こんなにこの作品をビシッと分析してくださるなんて。 私も、改めて全体像を思い出して、ああ~、そんなこともあったなあ・・・と、しみじみ思い返していました(忘れてたのか!) 私がふたご座なので(誰も聞いてないw)、なんかふたごの話、書こうかなあ……と思い立って、構想2年(笑) とにかくトリック好きで、最後にどんでん返しがないと、楽しく書けない性格なんです。 あの雨の日のニアミス……的なところ。 拾ってくださってうれしいな^^(ちょっと、あざとすぎる~って、誰かに言われたこともあったんだけど、気が小さいもんで、念には念

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