北沢あたる

見る人によってその姿が異なる不思議な女の子・小町ちゃんを中心とした女の子4人組の、友情ストーリー。 物語は4人の女の子それぞれの視点から描かれていて、章が変わる度にがらりと変わった語り口を楽しめます。 登場人物が、個々に抱える悩みがあり、そのコンプレックスを反映する様に、小町ちゃんが彼女達の目に映る。とても面白い設定です。 思春期ゆえの狭い世界が全ての学生時代。 小町ちゃんが中心となって、それぞれの心の傷を癒していく様子は、自分が経験した高校生の時の甘酸っぱい思い出を蘇らせてくれます。 女の子達の感情の揺れ動きや、会話が上手く、小町ちゃんのセリフが心に沁みる分、もっと状況の描き込みあったらいいなと思いました。 例えば、メイちゃんの章での、「地引き網ツアー」は、面白そうなネタですが、女の子同士の会話と、地元の漁師さんの会話でさらりと終わってしまっています。 5月の瀬戸内海の水って冷たいの? 裸足で海に入るなら、浅瀬だったら波が来ると、砂が攫われて足の裏がくすぐったくなるなとか、大量の魚が掛かった地引き網をひっぱたら、きっと指に網が食い込むだろうなとか、本編にはあまり関係がないかもしれませんが(;'∀')、ちょっとした情景描写や補足があると、物語にもっとリアリズムが生まれると思います。 個人的には、蓮花ちゃんがストーカーに対して、迷惑だとはっきりとした意志を見せたり、まどかちゃんが(本人には伝わらないかもしれませんが)母親に向かって、自分の思いを直接伝えるシーンがあったらいいなと感じました。 絵本を読んでいるようなほのぼのとした雰囲気が、星月さんの作品らしさと考えれば、気にならないかもしれません。生意気にすみませんm(__)m ロアルド・ダールの「チャーリーとチョコレート工場」は、私も好きな作品で、ティム・バートンの映画を見ると、あの不思議な工場に行ってみたいと思います(*´ω`*) ちっちゃいオジサン、かわいいですよね。蓮花ちゃんに賛同します。 学生時代に出会った友は一生涯の友とも言いますし、この4人はお互いを思い合うステキな関係が大人になっても続いていくのだろうなと、微笑ましい気持ちになるラストでした。 結局、小町ちゃんの素顔はどんな風なのか?気になります笑(*ノωノ)
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あたるさん、レビューありがとうございます。地引網だけでなくもっと書き込み増やしたかったのですが、完結できるかが本当に危なかったので今回はこれで。ラストもかなり慌ててしまいました。 ほのぼのは、実はあまり書かないので、持ち味かと言われるとよくわかりません。 というか最近方向性迷子です(>人<;) 丁寧なレビューありがとうございました。 p.s ダールは「魔女がいっぱい」が1番すきです(´∀`)
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