沢村 基

けいさん、完結お疲れ様でした。 すでに素晴らしいレビューがついていて恐縮ですが、感想を書かせてください。 今回のゼミの作品の多くが(自分も含め)導入部分は日常風景が多かったのですが、その中で高級ホテルのレストランという非日常風景、人生のハレの場を持ってきた、というのが華やかで素敵だなあ、と思っていました。 三つのテーブルを彩るヒューマンドラマが、ひとつひとつ丁寧に語られ、それぞれが細い糸で一つにつながっていくところは、「そうだったのか!」と鳥肌が立ちます。 さまざまな希望や想いをいだきながら、思い通りには生きられなかった人々。彼らがそれぞれの優しい気持ちで支えられ、前向きになっていく様子は、とても気持ちよく読めました。一夜の出来事ではあるけれど、その背景に長い人生があり、それが積みかさなってかたちづくられる奇跡……。 個人的には大樹さんが好きです。彼の優しい視点が、全体のトーンをまとめているように感じます。 推敲期間をへて、エピソードの順番もわかりやすく整理され、リアリティのある裏付け情報がさりげなくちりばめられているように感じました。 (ヘドバン講座や過去シーンへの移動がわかりやすくなったと感じます) 一つだけ気になったのは、唯人の里桜ちゃんへのカミングアウトなんですが……。 これは読者は「里桜ちゃんが、父親や兄弟と血がつながっていないことをすでに知ってる」という事実を知っていますが、演奏していた唯人はわからないのでは? とすると、自分の養父母や兄弟が本当の家族だと信じているかもしれない娘に、いきなり「今の家族と君は血がつながっていない。本当の父は自分」と伝えることになります。唯人は悪気なくそういうことしそうなキャラだなあ、とは思うんですが、ちょっと配慮が足りない印象になるかな、と思いました。 勝手な感想を書かせていただきました。 せっかくご縁いただいたのに、今回はご一緒できず残念ですが、また創作についてやりとりさせてください。 ありがとうございました。
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沢村 基さん、とっても嬉しくて素敵なレビューをありがとうございます。 日常と非日常、なるほど。全く意識しなかったし、そう言っていただくまで気が付きもしませんでした(-_-;) 三つの糸を引いて繋げるのは大変だったので、そう読み取っていただいてとても嬉しいです。 お。大樹さんですか^^ 終わってみると、なんだか彼が主役を食いそうなくらいの活躍(?)だったらしいんですよね。(←よくわかっていない) 作者は全く意識なくて、キャラ立ちについての学びとなりました。 エピソードについては、必要なもの、必要じゃないもの、どこを書き込み、どこを流すかの見極めが難しかったです。(←今後の継続課題かな) 終
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