他人の心の中は見たくても見れないもの。他人の心の中が見えないと、人は自分の培ってきたモノサシでその人を判断しようとする。それだけで、その人のことを知った気になる。これは世の中に蔓延している。 蔓延しているからこそ、人は年月を重ねるうちにそれ(他人を決めつける行為)を当たり前だと錯覚する。作者の面白いところは、それを感染症だと比喩したことだ。これは本当に的を射ていると思う。 それなら抗体は? これは心の筋力と柔軟性なのであろう。心を鍛える事で、相手の“本当の姿“が見えてくるようになる。というより、見ようとするようになる。作者はこれを『シリョク』と表現した。 こうした核心をついた比喩が作品の奥行きを出し、より読者に深く訴えかけてくる。言葉選びのセンスが羨ましいです。 人が持つとされる心の理論を、現代社会を舞台に上手く描いた深い作品! 面白かったです。
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カイёさん、レビューありがとうございます(^^) 他人だけじゃない、自分のことでさえ100%は分からないものです。他人から見た自分も、自分から見た他人も同じこと。 当たり前と決めつける行為が、きっと一番危険なんです。 だって、誰も知らない物事が世の中にはごまんとあるんですから。それでも、同じだけ、知っていることも重要なんです。それが私たちが生きている世界なんですもんね。
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そうですね。最後の、バイトの後輩の男の子が言っていた言葉はかなりガツンときました。 この言葉があるからこそ、作品のテーマが強調されているなぁって思います。好きな言葉が1つ増えました(笑) これからも執筆活動、頑張ってください!
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