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善意と無邪気さ 悪戯と悪意
うたうもの
2017/5/10 22:47
ありえる、という意味で恐怖心がわきあがる、とてもリアルな作品だと思います。 ちょっとしたスリルを楽しむ、という行為はこの年代くらいの若者にはよくあることですが、そのスリルを求める傾向が内向きに働く場合と外向きに働く場合があります。 これはまさに外向きに働く場合です。ギリギリのスリルを味わう場合に、少年少女たちがひとつの基準とするのは、ひとつは犯罪になるかどうか、そしてもうひとつ、社会通念上のモラルです。 しかし、後者というのが現代日本において大きく変容し、若者だけでなく、いい歳をした大人まで何がよくて何が悪いか、その基準があいまいになり、今回のような危険な行為もモラルの範囲内にしてしまう大人ももしかしたらいるかもしれません。 また、マスメディアやネットで過剰に行きすぎたモラル感を煽ったり、モラハラと言われるようなモラルの押しつけがあったりと、今モラルについて様々な議論が交わされている状態にあります。 また前者の犯罪行為のあり方も、ストーカー規制法などの新たな法律、そして共謀罪関連の法案等々、変容がみられ、そして必ずしも絶対的な基準があるわけではなくなってきました。 だいぶ話がそれてしまいましたが、自分はこの話に現代社会の抱えるそういう問題の背景を読み取りました。たぶん深読みしすぎだと思いますが(笑)
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藤白 圭
2017/5/11 0:32
うたうものさん、レビューありがとうございます。 この作品を深く読み取ってくださり感謝致します。 実はこの作品。 現代社会問題以上に……人間の無意識な悪意。 性悪説的な無意識な邪気という本質的な部分でのモラルのなさを描いておりまして。 こーゆー若者は昔から今も変わらずいるという身近な恐怖を描いたのでございます。 物事は深読みする以上に単純ながらも恐ろしいもの。 それが伝わって頂けたら幸いです。 レビュー、本当に感謝致します。
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うたうもの
2017/5/11 8:45
もう教育学ばかり学んでいるので、頭の中が全部教育学的フィルターを通してしかものごとを見られないんですみません(笑) 性善説性悪説どちらの立場にたっても、世の中にはこういう行為を平気でやってしまうものがいるんでしょうね。 むしろ悪いこととして認識せずにやってしまっている場合の方がおそろしいと思います。 本来なら道徳上の問題は人間の心身の発達によって解決される場合がありますが、社会によっては道徳心を育てる機能がマヒ、または負の道徳心を育てる機能が発達してしまった社会において、若者だけでなく、老若男女誰でももっと犯罪めいたことを平気でやれてしまうのならおそろしいことだな、と思いました。←結局深
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