佐崎らいむ

ジャンルを見ずに読み始めた私は、ああこれは別れから始まる、かなり重めの大人の恋の物語なんだ……と思っていました。 けれど中盤を過ぎて、何だか脂汗が出て来る。主人公の感情の追い込まれ方が半端なく、終わった恋に対する熱が、別のところでじわじわぶり返して捩れていくような恐ろしさを感じました。 主人公に同調し、身勝手極まりない女友達に一緒にキレていた読者は、ある時点からぐっと息を飲み、一歩引いたところからその終焉を見守ることになります。 読み終わった後の、喪失感にも似たなんとも身の置き所の無い感覚。 淡々と描かれた惨劇が、彼女の感情をリアルに物語ります。 これがホラージャンルだったことに改めて気づき、納得しました。 暗い夜の海に飲み込まれていくようなラスト。 彼女の「よかった」が、悲しい余韻を残しました。
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limeさん、レビューありがとうございます(´;ω;`) よくカテゴリ迷子になるもので…本作も最初は恋愛カテで投稿してたんですが、清水兄さんに軌道修正してもらいました(笑) ラストの「よかった」って、本当は全然よくないんですけどね(;・∀・)追い込まれた主人公の心の偏りをその一言で表したかったので、「悲しい余韻」と表現してくださり、とても嬉しいです! 素敵なレビューをありがとうございます*

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