スミレ

リーダーシップさえもカリスマ性や統率力より、フォロワーシップや共感性が重要だと言われる時代。 しかし、学生時代から社会の入口である就職活動まで、求められているのは「明るく、快活で、口がうまい人」(おっと失礼)というのは、変わらない。 「スクールカースト」「リア充」なんて言葉がはびこる中で、劣等感に苛まれる人も多いのではないだろうか。 授業での発言量(貢献度)が評価につながるアメリカなら尚のこと。 日本でも、アクティブラーニング(と一言で言っても、種類は様々なようだが)が始まるが、「声の大きい者がエラい」という同調圧力が強まらないのだろうかと、教育は専門外の自分は心配していたりする。 理解者がいればいい。 スクールカースト最低位の子どもたちだって、大抵は楽しい学校生活を送っている。 でも、理解者がいなかったら? 子どもにとって、最大の理解者であってほしい母親の価値観が、自分とかけ離れていたら? ……なんて小難しいことは置いておいて。 そう。置いておいて、気楽に読める短編小説である。 自分と「タイプ」の違う人間を、どうやって理解していくか。 あるいは、理解してもらうのか。 その助けに本ほど最適なものはないだろう。 本は、新たな価値観を、他人の内面を、すなわち世界を知る最強の武器だ。 そんなことを改めて思い起こさせてくれる、小さな子どもの小さな社会を描いた、大きな世界を孕んだ小説である。 すべての読書好きに捧げたい、そして、そんなに読書は好きじゃないという人にこそ読んでほしい、心温まる短いお話。 長編のスピンオフだが、本編を未読でも全く問題なしの独立作品。ぜひご一読を。
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スミレさん、考えさせられるレビューをありがとうございます。 アメリカでは人前で話す能力、特にプレゼンの能力はビジネスではもちろん学校でも必要とされる力として、小さな時からその大切さを強調され、能力を伸ばすよう教育されます。日本でも最近は学校で発表する力により重きを置いてきてますね。 そのこと自体に間違いはないと思いますし、大切な力だと思います。でもやはり持って生まれた資質として、人前でわーわー話すことが得意でない人と得意な人がいて、得意な人には苦なくできることが、得意でない人には苦痛なんです。 だけど「静かな」人たちには彼ら彼女らなりの優れた分析の仕方、論理(議論)の発展の仕方、そしてそ
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星奈さん こんばんは。 いきなり長文レビューを押し付けてしまったにも関わらず、ご丁寧なお返事をいただき恐縮です。 めんどくさい文章を送ってしまったと後悔しながら一日出掛けておりました。 コミュニケーションやらプレゼンやらも大切で、苦手な人ほど訓練した方がいいとも思うんですが、表現や感覚の多様性も忘れてはいけないと、自戒も込めて思います。 柴谷さんのレビューから参りました。本編の方もこれから読ませていただこうと思います。 本っていいな、と改めて思わせてくださる素敵な作品をどうもありがとうございました(*^^*)
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