【コメント】 - 小説投稿エブリスタ

見えざる狂喜

衝撃的な場面に遭遇してしまうと、人は驚いて瞳孔が開きます。心拍数もあがり、興奮時と似た症状が出る事が多いでしょう。その場面を受け入れきれないと、腰が抜けたり気を失ってしまう事も。事故現場に遭遇してしまったら、小心者でサイコパスでもない私は後者のタイプだ。ずっと作品を作り出せずにいた主人公が描いた絵は、どのような作品だったのだろう。「生と死の狭間」に見出す、一瞬の火花のような情熱は三度見た事故で足りたのだろうか。まだ、インスピレーションを揺さぶるものと遭遇したいと、願わなかっただろうか。同類の者は一目で分かる。瞳の奥が違う。阿川は初めから薄々気付いていたと思う。友達になりたい、とか、一緒に興奮したい、なんて思うタイプではない。阿川も阿川で、藤崎が阿川を嫌悪しながらも、人の死に際で感じる快楽を隠しきれない彼女を見て楽しんでいたのかもしれない。作品が書き終える前に、さらなるインスピレーションを求めない事を願う。

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藤白　圭 7/22 8:05

しみっつぁん、レビューありがとうございます。そうなんです。阿川は友達になりたいとも、一緒に楽しみたいとも思ってないのです。ただ、同じタイプの人間だからこそ、この出来事を他言しない＝邪魔しない。そして、彼女が自分の本当の気持ちに気がついていないからこそ、それに気がつかせたらどうなるか、面白そう！要するに自分が楽しいから詩織には手を出さなかっただけなのです。そういう部分にも気がついてくださり、嬉しく思います。文字数があって、阿川の思惑通りにいかずに、無事だった人のエピソードが入れられなかったことが悔やまれますが（それでも阿川は楽しんでるからいいんですが）、こういった有り難いレビュー