河内はろん

まずは、12万文字という大作の完結、お疲れさまでした。 作者様の一番の魅力「流れるようなストーリー運び」そして「事細かな心情表現」が存分に発揮された作品だと思います。 最初は、主人公に起きた出来事全てが謎だらけで、解決するまでの長い時間、まるで外堀を埋めるようにじわじわと答えに近づいていく。 その過程、じわじわ感が何とも絶妙で、読者は更新を待ちわびつつ、明らかになる一つ一つに息を吐きだすのです。 失くした記憶を全て取り戻した主人公がとった行動は、まさに題名通りの「還りたい」で、ラストでは未来への希望を存分に期待させてくれるので、一読者として主人公や彼女に纏わる人々に、拍手とエールを贈りたい心情に駆られます。 これ程までの、心情をじっくりと、こつこつと積み上げてきた作者様の根気と、筆記力は、本当に素晴らしいものです。 丁寧に、丁寧に大切に書かれた1品。 作者様は、職人作家であると私の中で位置づけられました!(笑) 素晴らしい作品を読ませてくださり、ありがとうございます!
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