たすう存在

面白かったです。とても。 読む手が止まらないという読書体験を久しぶりにしたような気がします。 三人の魔女を相手にした復讐劇というシンプルな筋立て、且つ、物語の大半を戦闘シーンを占めていながら、凝った構成と、キャラクターの魅力的なやり取りにより、一大サーガのような壮大な世界を創り上げています。もう本当にすごいの一言です。 文章の美しさはもちろんのこと、必要な情報は書き込んでいあるのにリズム・テンポを損なわない手腕には、同じ文士として嫉妬すら覚えました。 戦闘シーンはもちろんのこと、なんといってもラストの夜光祭が素晴らしい。 とても美しく、平和的な魔法で、物語の締めにふさわしいと思いました。 鳥肌モノのシーンに加え、最後の最後でタイトルの意味付け。最後の一行まで気が抜かれていない傑作です。 そして読み終わって思い出しました。 この作品は、レビューの縛りのもとに執筆されたのだと。 イベントや縛りの達成などを忘却の彼方に押しやっても、素晴らしい作品でした。 とても楽しませていただきまして、ありがとうございます。
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