あーる

優しい優しいお話です。 飄々として、つかみどころのないサトミ。 いつだって穏やかな大富さん。 そんなふたりの時間はゆったりと流れていて、読んでいるこちらまで癒されました。 普段の生活まで徹底して「無」なサトミ。 しがらみが無ければ、そこから派生する感情も少なくてすむ。そうする事で傷つかないよう、自分で自分を守ってきたのでしょうか。 だけど、週末は殺風景な部屋に帰るのは寂しすぎるからあとくされのない相手を探してる。 そんなあの日、大富さんに見つかって本当はホッとしたんじゃないかなと思います…きっとサトミの中で、もう、恋が始まっていたから。 大富さんとの三ヶ月、サトミはいつでも逃げ出せる準備をしながら、本当は何度も自分の気持ちを認識していたのでしょう。 もうずっと前から気持ちは大富さんにしがらんでいるのに…それでも、気持ちに素直に応えられないサトミは今まで通りサヨナラをする事に… ある夜、風に運ばれあてもなくフワフワと空を漂う雪に、サトミの姿が重なったのかもしれません。サトミとの生活を取り戻そうと決意した大富さんの、普段とはかけ離れた勢いでの窓越しのラブコール(!)。 ずっとフラットな表情しか見せなかったサトミの不機嫌な表情と拗ねた態度に、なんだかホッとしてしまいました。 やはり、本気の気持ちはちゃんと伝わり心は動くものなんですね。 飄々とした表も見えない未来に怯える寂しがりやの裏も全部まるまる「抱きしめてあげたい」と言う大富さんとなら、いつか、うん、近い将来、「好きだよ」「お・れ・もっ」て会話が聞ける気がします。 当たり前は本当は当たり前じゃない、それに気づいた大富さんだからこそ、あんなにゆったりと穏やかに一日一日を重ねていけるのでしょうね。 本当に優しくてあったかいお話で、きっと読者がふたりをギュッと抱きしめたくなるはずです! 描き方ひとつで、物語に流れる時間まで操れる、そんな事も気付かせてくれた素敵なラブストーリーでした(^-^)
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あーるさん、こちらにもレビュー!(≧∀≦) 癒されるかぁ~、ウンウン。嬉しいです! そうなんですよ。自分でも意識はしていなくっても、出会いは惚れちゃう男前っぷりでしたもんね! そして知っていく人柄。安心感を抱きながらも、スキを実感する度に同時に裏側で最後の時の影を感じていたんでしょうね。 ふっきった大富さんの男前なこと! 二人のキャラの心境を読み取り、感じてくれてありがとう! 『描き方ひとつで、物語に流れる時間まで操れる、』 このお言葉!! すごく嬉しいです!  たろと手と手を取り合い喜びました! 画面上ですけど(笑) ほんとに素敵なレビュ―ありがとうございました!
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