橘 実来

あきづきさん  短編「弔い」拝読させていただきました。拙い限りですが感想をお伝えしたくお邪魔いたしました。  消えてしまった森の木の精霊たちの宴に迷い込んだ実乃里のみた情景。  実乃里はとてもニュートラルな存在でしたね。まるでカメラのように読者の間に介在して、その情景を読み手である私にダイレクトに伝えてくるようでした。  命が消えようとしている木々、草花たちの擬人化された宴の様子はクラシカルな雰囲気で艷やかで幻想的、そして実は宴は木々たち自身の弔いであることで、悲しみ痛みがそれらに滲んでいく。    より宴の意味合いに奥行きが広がるようで、強く印象に残りました。  大雪さんの艷やかさ、色っぽさは絶品でしたね。実乃里の胸をはだけさせ、自身である桜を見上げさせながら胸に跡をつけるクライマックスシーン、ゾクゾクしました(笑)実乃里も大雪さんも着物着ているって設定がまたツボでしたー(笑)  これはあくまで私の印象なんですが、「川の流れ…」とこちらの「弔い」文体をちょっと変えられているようなきがしました。「川の流れ…」は細かく書き込まず、ふんわりした空間をもたせることで、よりポップで読者の想像かきたてわくわく感をシェアできる雰囲気。一方でこちらの「弔い」は逆にしっかりと書き込むことによって、幻想的な空間を作り上げていらっしゃる。  作品の世界観に合わせて、そのあたりのコントロールされていらっしゃるあきづきさん、ヤッパリ手練でいらっしゃる! と唸りました。  参加されたイベント「桜の木の下で」にぴったりな作品ですねー! 結果も楽しみです。  会いたい気持ちの更新はもちろん、また短編も拝見できることを楽しみにしています。 素敵な作品をありがとうございました!
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美空さん コメントありがとうございました! こちらは他で五年前に書きましたもので、エブリスタではあまり好まれるテイストではないだろうな…と思いつつ、モチーフが合っていたのでイベント参加したのですが、思いがけず本当に丁寧なご感想を頂きまして、嬉しくて、涙です。 美空さんの仰った通り文体が違うのは、敢えてそうした部分もありますし、当時は他のお話でも割と書き込んでいた、というのもあるのです(^^;) 色々自分では気になる部分もあったのですが、そうすると全体の雰囲気も変わってしまうかと思ったので、敢えてほぼそのままにしてあります。 これは実際の土地がモチーフになってまして、ある日突然、整然と切
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