清瀬 美月

ひと言でいうと、好き。 この世界観がたまらなく好きです。 冒頭の言葉からガツンと心を掴まれた「擬態」 先の事なんてわからない。 でも、あの日の前から、あの日が決まっていたとしたら…… 捻り出した駆け引きが、吉と出るか凶と出るか。 それは結果論であって、道を選択したのは自分自身なのだと。 どんな結末が待っていたとしても、腹を括って笑えと諭されているようでした。 鼓舞されるといった方がいいのかな。 ああ、何だろう。めちゃ好きだ!!(←語学力のなさ) そして儚さに押し切られたような「初恋」 この構成の緩急がたまらなく好きです。 まるで水滴が器に落ちる様のよう。 その表面張力を越えた先に、溢れた想いの勢いはどこに繋がるのかなと思いました。 「レクイエム」は夏の夜の怪談のようであり、簡単に繋がりやすくなった現代にも起こり得ることの警鐘のようでもあり、受け止めた痛みを浄化するには、自分だけの力では難しいのかなと思ってしまいました。 投げかけられたひゃくまんの意味は、投げた方も受けた方も取り方が違うのだと思います。 それでもやっぱり人は真っ直ぐに受け取ってしまうから、心が壊れてしまうのかなと。 どこかしっとりとしていて、哀しみと湿度は切っても切れない関係なのだなと改めて感じています。 揺れ動く心模様を繊細に綴られてあり、何度も読み返したくなる作品でした。 興奮と感嘆の溜め息しか出ませんでした。 しつこいけれど、好きです。 みなコサリンさん、今回もまたご一緒出来てとても嬉しかったです。 素敵な作品をありがとうございました。 心からの感謝をこめて。

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