エル

放送室 -夢の終わりに- はるか「……やっぱり、ちょっと寂しい」 神野「なんだ、浮かない顔して」 はるか「楽しいことが終わったの。1か月のお祭りが。トリコロールがたなびいて」 神野「なんだ、それのことか。確かに、たったひとつの勝者を残して、他は全て敗れ去る。それぞれが背負うものをぶつけ合う。それは儚く刹那的。でも」 はるか「でも?」 神野「終わりは始まり。短い中に濃厚なエッセンスを詰め、『いま』の居場所を知る。それを磨いて、また帰ってくることを誓うんだ」 はるか「それは自分たちの中にあるってこと?」 神野「そうかもしれないね。ただ、それだけでもない。新しい形を取り入れる勇気が必要なこともある。それができたのがレ・ブルーだってこと」 はるか「言われてみればそうね。叩き上げと新星……それがぴったりと調和してた」 神野「だからこそ、彼らは夢を見せてくれる。美しく、時に泥臭い魂を、ね」 はるか「泥臭さで言うなら、最後に、最後まであがいた23人だってそう。期待ゼロから存在価値を自力で示した人たちだって、そう」 神野「その通り。だから、夢を見る価値が生まれる。たったひとときのために」 はるか「そしてそれはまた次の夢につながる。いや、つなげる。4年後に忘れ物を取りに行くために」 神野「そう。だから言おう。 素晴らしいプレーをありがとう」

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