折梨 平

穏やかで、それでいて少しだけ跳ねるような「恋のはじまり」のエピソードを切り取って描いた、恋愛短編ストーリー。 冒頭は、主人公の抱える「終わり」や「別れ」への想いを、回想や情景描写を用いて丁寧に描いています。ここには、最後に明らかになるものの伏線が張られていて、その引っ掛かりを頭の片隅に残しながら読み進めると、所謂「運命の女性」との出会いが、自然なのに鮮やかな形で訪れます。 彼女は、主人公の持つ「小説」というアイテムをきっかけに、主人公の距離感の中に入っていきます。別れへの重鈍な想いから出会いに臆病になっている主人公に、彼女の存在や価値観は影響を与えていきます。 驚くほどに共通項の多かった二人も、全てが同じだった訳ではなく、またも「スマートフォン」と「投稿小説」というアイテムをきっかけに、互いの(あるいは主人公の持つ陰の)溶け出した心を交わらせていきました。 きっと二人には、穏やかで素敵な恋愛がこの先待っているのでしょう。この物語には、そういう想像に胸を躍らせてしまう程の、「ゆるハッピー」がありましたw 伏線やアイテム、丁寧な描写に「数字」を用いたロジックなども、嫌味無く感じて読めるのも、この作品の爽やかさからなのでしょう。素敵でした。 とても面白かったです。恋のはじまりって‥‥いいですよねw
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平くん、読みに来てくれてありがとう(≧▽≦) こんな素敵なレビューまで貰えて、とても嬉しいです(T_T) 平くんの新作も待ってるから、お互い頑張ろー(>_<)ゞ
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