長く閉ざされた蔵の中には鑑定すれば驚くような値が付く物があるだろう。 だが、それは無暗に自分の物にしてはいけない、触ってはいけないのだ。 それは何故か――閉ざしてある、それが理由だ。 そう、それは誰もその中に入るな、という警告。 それを無視すればどうなるか。 その中にある物を勝手に手に取り、物の気持ちを考えずに適当な場所に放り投げるとどうなるか。 ――止めておいた方が良い。 自分の命が惜しいのならば。 特に、それが『本』であるのならば。

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