そらの蒼

あと1ヶ月、終戦が遅れていれば、私の祖父は特攻隊として戦地に赴いていたそうで、赤紙が来たときはみんなで『一大事だ』 となったそうです。私がここにいるのも、偶然でしかないのだと思っています。 『鬼畜』と教え込まれたはずの敵国の者にも、家族だってあったでしょう。 私たちは、国家の意思とは無関係に人を愛し、ケンカもしながら生きている。そんな営みを壊し、次の世代を担う子どもや若者を死に追いやってまでする戦争に、意味などないでしょう。 彼女は、きっと分かってたんだろうな・・・というか、隠すのは不可能だと思います。 七十余年も前の話、昔の事。しかし、刻まれた時代は確かにここに息づいている。その事をはっきりと感じるラストです。若い人にはぜひとも読んでもらいたい作品です。

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