天川夏織

とても面白く読ませていただきました。 ただ、ホラーとしてはどうなのかなあ、という感想を持ちました。 9ページまでのストーリー、特に年下男性にだんだん惹かれてゆく過程の話はとてもよく出来ていて、話に引き込まれました。 目の移植で別人になる設定も良い設定だと思います。 ただラストでのホラーがちょっと唐突感があり、本当に必要なのか疑問です。 もちろん事故の場面での彼の声が聞こえる最初のページの時点から、ホラーにつながるのは想定されているのですが、それでもラストのあっさり感は否めないと思います。 読み手としては、子供の「私」がこの後、子供としてどのようにして生きていくのか、みたいな話を期待してしまうのではないでしょうか。 それだけ前半部がとても自然な話で、非常にうまく出来ている証でもあります。 ただあくまでこれは私の読後感なので、ホラーとしてきちんと評価される可能性のほうが高いかも知れません。 文章も読みやすいし、プロットにも大きな問題はなさそうなので、全体としてはまとまりのある好作品だと思います。
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夏織さん、レビューいただきましてありがとうございます。 仰る通りでして、実は最初、違うラストを想定しておりました。 執筆している途中で矛盾を感じ、ねじ曲げて今のラストに繋げたのですが……その経緯を見抜かれてしまい、お恥ずかしい限りです。 そして変えたことにより本来書かねばならなかった部分をレビューいただいたことにより気付かせていただきました。 ありがとうございました。 また、イベントに参加させていただきましてありがとうございました。

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