世界崩壊のお話なのに、なぜかロマンチックな文章に酔いしれてしまう、不思議で、そして魅力に溢れた作品です。 真空崩壊により、滅びの道を進む地球。 自分たちの死を確信した今作の主人公たちは、死に場所を流星群が見える場所と決め、そこを訪れます。 そこに流れる静かな時間。 悲壮感が漂うはずが、その一方でじんわりとした感動をも胸に込み上げて来ます。 『友の肌は冷え切っている。 けれど、心は温かいと思う。』 『……貴方達には優しい心が有る。人の様に嘘も吐けるし、人の嘘を理解して付き合ってもくれる。魂は有るよ』 自分たちの『死』を見詰める事で、逆に自分たちの『生』を確認しあう二人。 相反する事を繋ぎ合わせ、深い余韻が残る言の葉一つ一つが読者の胸に響きます。 西東さんは、確固とした作品の世界観を作り上げるご手腕が本当に卓越してますね。 森羅万象に対する、造詣の深さと流麗な文章が、作品を決して絵空事と感じさせないリアルさと説得力を生み出します。 いつもながら、大変感心致しました。 とは、言え… この作品で描かれている世界は決して絵空事ではありませんよね。 相次ぐ環境破壊、絶え間無い紛争、様々な事が直接的、または間接的にこの物語で描かれている世界を現実の物にして行くかもしれない… そう思えてなりません。 私たち一人一人は、微力ではありますが、 皆が改めて、この地球で『生かされている』という事実を真摯に受け止め、真剣に考えていかなければならない過渡期に来ていると思います。 かく言う、この私も… 改めて襟を正さなければと、心の底から痛感しました。 大変深い余韻が残り、様々な思考に事欠かない大変秀逸な作品だと思います! ご拝読させて頂き、本当にありがとうございました!! ~PS~ いつも大変有り難いコメントとご閲覧を頂いて、その上、大変大変有り難いお誕生日お祝いのお言葉まで頂き、本当に本当にありがとうございます! もうもう!大感激大感謝です!! めちゃめちゃ嬉しいです!!(感涙)
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★にいだ★さんへ 今日は。 レビューを有り難うございます。 今、この作品の世界観を使って長編を書いていますので、確固としたとの言葉は有り難いです。 基本的に余り世界観を共有した作品を作らないので、ちょっと不安が有ったのですよね。 同じキャラクターや世界観を使用して幾つもの作品を書き出せるクリエイターの皆様は凄いと思います。 忙しい中で時間を割いてくださり有り難うございます。 (^^)

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