とてつもなく面白いです! 一度読み始めたらやめられません!  前半は、主人公コウスケの生々しいホームレス生活や、金に困ったために手を染めた詐欺の詳しい手口。ちょっと18禁っぽい雰囲気もあり、目が離せませんでした。  その後、ユリコが家を出て行き、コウスケ一人の育児が始まったときは、コウスケの苦悩が読者にも手に取るように分かりました。  そして、ユリコの悪事が発覚した場面では、もの凄い借金を負わされたにも関わらずユリコを責めることは一切せず、ユリコならやりかねない、とユリコを許していたコウスケに愛を感じました。  そして、ユリアの成長とともに見えてくる辛い現状。他の家庭では当たり前のことが、うちではできないが、小さなユリアに「貧乏だから」などとは言えない。そんな描写がたくさんありましたが、ユリアは分かっていないフリをしていて、逆にコウスケを心配させないようにしていると気付かせるような仕掛けが文章の中にたくさん隠れていて、ユリアは大人だなあと思わせる場面がいくつかありました。  そして、ラストのユリアの結婚式。そこに至るまでも、何度も涙を流していましたが、ここの場面は特に感動しました。まず、コウスケの作ったクマちゃん! それをユリアが抱いている姿を思い浮かべるだけで…もうそれだけで泣きました。そして、最後のトドメ、手紙! 今までの思い出深いエピソードを語り、育ててくれたコウスケへの感謝を述べた後の…「お父ちゃんの子で良かった!」  もう、無理。前が見えない。声を出して泣きました。  素晴らしい作品です!  読者が物語の序盤からコウスケの境遇を知っていたから、ユリアが生まれたり、ユリコが出て行ったりという出来事が、まるで自分のことのように思えました。  読者の感情移入への誘導がすごいです!  そして、終わり方です。何度か「ばかやろう」が出てきていたので、どうやって最後に「ばかやろう」を使うのか、とても楽しみに読んでおりました。  クマちゃん…なるほど! そういう使い方があるのかあ。  これが涙腺への大打撃でした。すでに涙でぐしょぐしょでしたが、さらに泣けてきて、しばらくページがめくれなかったです。  やっとのことでページをめくって、スターを送る画面に飛んだとき、スター1000個くらい送りたくなりました。
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主食が畳さん、素直にうれしいです! 『ばかやろう』は、読者の心をつかむ事にかなりのエネルギーを費やしたものです。 それと重要なのが、読者さんが、最後は感動で涙を流してもらうこと。 この『感動して泣く』 という物語は書いてみると、かなり難しいです。 主食は畳さんは『ばかやろう 』をちゃんと理解してくださり、ありがたいばかりです☆ ファン登録もありがとうございました! いや~、『獣道をゆく』の続きが楽しみでなりません。 長文のレビュー誠に有難うございました。 ネギモバ
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 いえいえ、こちらこそです!  わたくし、主食は畳ですが、何とか生きて行きます!  これからもお互い執筆頑張りましょう!
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