あーる

俗世から切り離された世界。そこで繰り広げられる、密やかに淫らに、熱く切ない、恋の物語。 この世界観にあれよあれよと引き込まれ、いつの間にか頭の天辺から足の爪先までどっぷり浸かっていました。 ひとり、他を寄せ付けず気高く咲く、男娼アザミ。 彼の纏う棘は、何を守るためのものなのか……そんなことを思いながら読み進めれば、諦念と悟りの奥にうずくまる、人一倍温もりを、愛を求めている彼の姿が浮かび上がります。 ひとりの男衆との出会い。狭い空しか望めない鳥籠の中の唯一の拠り所。でも、その想いさえも禁忌とされる世界。 口にはのせられない「たすけて」という言葉。伸ばしたくても伸ばせない手。 もう、アザミの健気さが切なすぎて、怪士の一途さが愛おしすぎて……涙が止まりませんでした。 訳ありの輩が集う、訳ありの場所。そんな昏く儚い世界に、野花のあざみのよう、力強く咲き、想いを実らせたアザミ。 たとえこの先の未来がずっと鳥籠の中だとしても、怪士の彼さえ隣に居れば、その想いは綿毛となり大きく広い空を旅するのだろうと思えました。 松本コウ様とおととななな様のアンソロジー。とても素敵すぎる企画です(//∇//) 現代の遊郭という物語の世界観を読者の中で広げてくださる、華やかで淫靡な雰囲気の中に儚さも感じられる表紙絵。 作中に登場するおととななな様のお話の人物たち。 このお話の舞台『淫花廓』が、私の想像妄想の中に立体的に存在する。そんな気持ちになります。 そんな世界で紡がれる様々な人間模様をもっと読んでみたい!そんな気持ちでいっぱいになる、妖しくも美しく切ない、とてもとても素敵なお話でした!!
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あーるさん。 この度はレビューいただき、ありがとうございました!! おお……めっちゃ深くまで読みこんでくださってる( ;∀;) 嬉しいです。ありがとうございます。 あーるさんの語ってくださったところすべてに、私の性癖が詰まっています(笑) このアザミは、私にしては珍しく、ちゃんと大まかなストーリーが決まっていて、脱線することなくスムーズに書けた作品になっています。 それもこれも、おととなななさん、松本コウさんと色々話をしながら書けたからだろうなぁという思いがあり、その三人で作った世界をこうしてあーるさんが共有してくださって、本当に嬉しく思います。 『淫花廓』にはまだまだたくさんの男娼が居ますの
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夕凪さん、丁寧なお返事ありがとうございました。 お気づきかと思いますが、わたくし、心動かされたお話に、どうしても熱い語りで感想をお伝えしてしまうクセがありまして(;´∀`) 毎度アチチですみません(笑) おととなななさんの所のマツバくんもしっかり読んで萌えております。 松本コウさんの表紙絵も拡大して(笑)じっくり鑑賞しております。 本当、どっぷりですww はい、他の男娼さんたちのお話も読めること、とても楽しみにしていますね!!! 追伸 今も途中送信してしまい削除したり、誤字脱字発見で再投稿したりで、何度も通知が行ってしまったかと思います。お騒がせ失礼しました(;´∀`)
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