なぎの みや

初めてこちらでレビューさせていただきます。 尊敬、愛情、依存。アランはレイニーに対して、様々な感情を抱いていたんでしょうね。そしてレイニーも、そのアランの気持ちを知った上で少しでも長く彼といられるように努めていた……。 この後の事が、とても気になるお話です。将来アランは誰かが降らせた雨を浴びても大丈夫なのだろうか? それとも『呪われてしまった』レイニーの存在が無くなったから、呪いは解除されたのか? そもそも、雨乞いの神様が不在となって、今後の村の水事情は……? 等など、色々と考えさせられます。 真っ直ぐで我儘なアランと、達観したように全てを受け入れ、アランに憎まれその身が朽ちようとも彼の身を案ずるレイニー。この2人の性格が、短いお話の中でも主張し合ってバランスを取り、物語の終焉を見事に飾ってくれます。 『自己犠牲愛』とも呼べるレイニーの行動。ハッピーエンドにはなりませんでしたが、読み終えてから一晩たって思い返しても、なんだか心を擽る、悲しくも優しいお話でした。
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