潜水艦7号

人の力と可能性を強く感じる作品です。
人類が最初に月へ降り立ってから、半世紀以上が経過しています。 当時のコンピュータはとても未熟で、現在で言うファミコンほどの性能しかなかったとか。 それでも人は叡智を尽くして月面に降り立ちました。 『宇宙への進出』それは、あらゆる障害を乗り越える人間力を問われる戦いでもあります。 ガガーリンは生きて着地は出来ない覚悟で人類初の宇宙空間に飛び出したと言いますし、あのアームストロング船長もテスト中の事故で緊急脱出を余儀なくされています。 近年になってからも1986年にはチャレンジャー号が発射直後に爆発し、尊い人命が失われています。 『予測不可能で、極めて困難な事態への遭遇』。 有名なアポロ13号では、事故による電力や酸素の圧倒的な不足に対応するため、地上のスタッフや乗組員が必死の努力を重ね、奇跡的な生還を果たします。 過酷な環境下では、時としてシミュレーションの範囲を超える緊急事態が発生するものです。 そうした事態に直面した時に、最後に頼りになるのは優れたコンピュータではなく『人間の発想力と生き残るための知恵』なのです。 本作品では、その登場人物が『これでもか』と言わんばかりのトラブルに見舞われます。 それでも、主人公を始めとして誰しもが『プロとして』決して諦めることなく地球への帰還を目指します。 そこには宇宙飛行士としての知識や力量、そして満溢れる決意を感じずにはいられません。 相変わらず作者である、みぐさんの宇宙飛行に関する描写は見事の一言で、本作は更に磨きが増していると感じました。 これほどの作品が描けるのは、みぐさんを置いて他には居ない事でしょう。 とても濃密で素晴らしい作品を読ませて頂き、有難うございました。
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いつも素晴らしいレビューありがとうございます。 この作品はSF考証に可能な限り拘り描いて見ようと思って書き始めましたが、やはり一般の方には読みづらい内容となってしまったと思っています。 その中で、この様なレビューを頂けるととても嬉しくて、感激してしまいました。 本当にありがとうございます。 励みにして今後も頑張ります。
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読みづらいですか‥‥(><;) ですが、私的にはそこがとても好きですけどね。 何しろ、他では決して読めない部分ですから。
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