小池正浩

サプライズエンディングという時限装置(アーキテクチャ空間の内と外 in/out)
 豪華な屋敷   値の張るスーツと時計を身につけた若い男性  昨夜催されたパーティ  広い廊下  部屋の惨状  身長は低いが背筋はしっかり伸びた老執事  開けたドア  高い天井  中心付近に一つだけ切れた鎖  壁に掛けられた絵画  飛び散った破片  床に残る血の跡  今は壊れているいくつかのテーブルやイス  そしてラストに男の口からもれるたった一言、いわば〝ツイート〟で、断片化していた事件の全貌があかされるまさにその瞬間、「どんでん返し」「カタルシス」「衝撃」それはそれはとてつもない脱力感。  世界が一瞬で変わる──。

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