未知春生

深みと厚みのある物語。浸れます!
読み終えてから、はてこれは何というジャンルなのだろうかと考えました。 恋愛と言うにはその占める割合はそれほど大きくなく、戦記物というには短くまとめられており、現実世界ではない異国ながらファンタジーではなく、人間味もありセクシャルな表現もあり、コメディのようでもあり… つまり色んな要素が混じっている、ということです。 けれどそれら全てが解りやすくきちんと整理されており、筋道の通った深みのある物語に構成されているのは、ひとえに作者けいたん様の力量だと思います。 そして、この雑多でワイワイとしたパワフルさが、けいたん様の持ち味とも言えるでしょう。 更に、いつも唸らせられるのが、物語の厚みです。 ミューゼナ村の立地や風俗、それぞれの国の政情や戦がらみの諸々。情報量がすごいのです。 異国や戦場を舞台にとるのなら、やはりこれくらい書き込んでもらわないと浸れません。つまり、それだけ書き込まれている、厚みのある物語であると言えます。 最後の初夜シーンを描くためにこれだけ書かれたとしたら、やはりすさまじいパワーであると言わざるを得ません笑 知識量、また下調べの量も半端ではないはずです。 そして、ご本人は「過激表現」を最初から看板としてあげていましたが、当該シーンはとても温かみのある、人の営みを感じさせる表現であったと思います。更に言わせていただきますと、脇役たちの個性がすごすぎて(特に侍女ペアとクシダさん)若い主役2人が霞んでしまった部分もある気がしますが、若者たちを温かく受け入れる百戦錬磨の大人たちな構図が見えて、私としては何とも微笑ましく温かい気持ちになれました。 クシダ副官の底知れなさと、転んでもただでは起きない美侍女ペアのキャラクターは特に素晴らしかったです。また、どちらの国とも馴れ合ってはいけないのだと気付いた時のエンティトナ姫の凛々しい美しさは目に焼き付きました。 レビューじゃなくてただの感想になってしまいすみません(^^;)
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こんにちは(=^ェ^=)けいたんです。 この度は素晴らしいレビューをありがとうございました! 余すところなく読んでいただけた。その喜びに浸っています。 この作品は、コンテストへの応募を視野に入れていなかったので…web小説らしく書こう!と、意気込みました。 短くてインパクトのあるセンテンスを多用しましたから、web媒体ならではの読みやすさが出ているかもしれません。 過激表現については、未知さまはじめ、読者様に暖かいお言葉をかけていただいて、自分を励ましながら書き進めました。 三人称多元視点で書くには、短い作品です…主人公の二人にもっと試練があっても良かったかな?と、未知さまのレビューを
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けいたん様こんにちわ。 完全に感想になってしまってすみません(^^;) 確かに、内容が盛りだくさんなのでもう少しじっくり長くしても面白かったのではないかと感じますが、太く短くというのもパワフルでインパクトがあります。 私は現実逃避のために本を読むので、薄っぺらい話は好みません。物語の中に逃げ込んでその中で自在に遊べるような、奥行きのあるお話が好きです。けいたん様の書かれる作品はそういう世界を提供してくれるので大好きです。 ジャンル、難しいですね。私も既存のジャンルにあまり当てはまらないものばかり書いていますが、「書きたいもの」があるのならそれでいいのだと思います。下手でもいいから自分しか
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