織田崇滉

軽妙な掛け合いと地の文で読ませる児童小説
声変わり前の男子は(元からごつい子も居るけど)あどけない紅顔としなやかな肢体が女子に間違われやすい年代でもあります。 え、実際はそんなことほとんどない? いや、あるんだよ。 少なくともここに。 イベントで試しに女装したら思いのほか似合ってしまったノゾムくんは、たまたま訪日中だった異国の王子様に見初められて以来、名をノゾミちゃんに変えて女装生活を強要されてしまいます。 なんでそんな国賓がこんな所に来るんだよ……とか真面目に考察してはいけません。ぶっ飛んだ設定と地の文は、児童小説の『角川つばさ文庫』を彷彿とさせる読み味になっており、割とすんなり受け入れられます。適度な擬音表現も、児童文庫の文体をよく研究されています。 性別詐称による勘違いコメディは古来からの定番ネタであり、正体をごまかしながら異国の王子をやり過ごす生活はなかなか滑稽。 挙げ句の果てにはクラスメイトまでノゾミちゃんに惚れてしまうなど、どんどんエスカレートして行く破天荒な展開は痛快ですらありました。 最後は、真に王子を好いてくれる女性が現れてノゾミちゃんは解放される……と思いきや別にそんなことはなかったぜ!的なオチも楽しめるので、今後もノゾムくんの女装ライフに期待が持てる幕引きでした。
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ありがとうございます! 「迷ったら遊べ!!」をテーマに遊びまくりました(笑) 他の作品の執筆もあるので、少し先になるかも知れませんが、続編では今回やり残した女装シチュエーションを色々と入れていきたいと思います。 ただ、続編ではノゾミちゃんが宇宙に行ったりする予定なので、SF的要素(?)の中に女装シチュエーションをいかに入れるかが腕の見せ所になってきそうです……(^_^;) 次回のキャッチャーコピー(仮)は、「ボクの女装が可愛すぎるせいで、地球が危ない」!! ガチユリ帝国の襲来に恐怖せよ!!!
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