りかりー

りかりーと申します。 毎日応援本当にありがとうございます。 お礼にミニ話を!(*´∀`) 『オレ様のシモベ』傘の中の恋(後編) 雨を弾く傘の中。 わたしより温度の高い腕がその手が、わたしの冷えた体を抱き締めてる…… 「他の女の車に乗ってっちまう一条なんかのどこがいいんだよ。俺なら、ふみちゃんにこんな切ない表情させない」 強く抱きしめられて、髪に触れるのは熱い吐息。 「俺じゃダメか?俺ならいつだってそばにいて寂しい想いなんかさせない」 雅也先輩がわたしの顔を上げさせた。 触れそうになるくちびるに、胸を押して傘の中から飛び出した。 うそ… 雅也先輩が、わたしを…? 冷たく頬に掛かる雨の中を走ってく。 抱きしめられて初めて雅也先輩の気持ちを知った。 「まあ、ふみちゃん!ずぶ濡れじゃないの。どうしたの!?」 「零ちゃん…ママ」 髪から落ちる雨の雫で零ちゃんママの姿が滲んで、足から力が抜けた。 「しっかりして、ふみちゃん!」 記憶にあるのは駆け寄ってきた零ちゃんママと雅也先輩の姿だった─── 気がついたら、わたしは部屋のベッドに横になってて、起き上がるとすぐそばのソファーにはなぜか雅也先輩が寄りかかって眠ってた。 「ま、雅也、先輩…?」 「彼ね、気を失ったふみを運んでくれたのよ。雨に濡れさせてしまいすいませんって何度も謝ってたわ。いい人ね」 お母さんは眠ってる雅也先輩を見て微笑むと、起こさないであげなさいねって言って、そっと部屋を出て行った。 「…ん、俺いつの間にか寝てたんだな。ふみちゃん気分は?悪くないか?」 目が覚めた雅也先輩は首を振ったわたしにホッとしたように笑った。 「俺、自分の気持ちを押し付けてたよな。付き合ってくれって強制はしない……友達からでいい。俺とちゃんと向き合ってくれたら」 「友達…?」 「ふみちゃんのそばにいられる友達」 雅也先輩の手が頬に触れた。 見つめる瞳に顔が熱くなってくる。 わたしと友達になってくれる人なんていないと思ってた。 素直に嬉しくて頷いた。 友達……ずっとほしかった。 「ありがとう。雅也先輩」 ふたりで顔を見合わせて笑う。 いつの間にか外は雨が止んで明るくなってた。 「そしていつかは、友達以上に」 雅也は揺れたカーテンの奥に見えた一条の姿にそっと宣戦布告していた───
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りかりーさん、ミニ話をありがとうございます! 今までと違うメッセージの届き方に、いまだにとまどってしまい、いただいていたのに直ぐに気づかなかったり。お礼も遅くなったりと、申し訳なく感じています。いつも楽しみにワクワク、ドキドキしながら読ませてもらっています。 りかりーさんも体調に気を付けてお過ごし下さいね。
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つい数日前から届いたコメントがすぐにわたしに届くようになり、返信もスムーズになりました! エラーも少なくなりなんとかやって行けそうだよ! 次回はどんな話にしようかなと思案中(*´∀`)

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