ともなり

皆が救われる物語。
灰色から始まり、白、そして朱、赤。 これらの転換が物語の味わいを深めています。 灰色から白への転換は劇的ではなく気付きにくいものですが、灰色と白の印象はまったく別の物。この変化からすでに事は大きく動いています。 劇中は赤とされていますが鳥居の色は硫化水銀の朱色。魔を退けるとされる物。そこをくぐる事の意味の大きさ。実際くぐった後の空気の違いがしっかり描写されています。世界が変わるのです。 そして最後を飾る赤。血の色。命の色。 赤い花がなぜ赤でなくてはいけなかったのか。このお話はちゃんとその意味を持たせています。 物語とは主人公にだけ目が行きがちですが、このお話は主人公だけの物ではない。このお話はそれぞれがそれぞれに関わりあって皆が救われる話です。 これはこの山だけの事?ああよかったで終わる事でしょうか。 お話はきっとまだ終わっていないのでしょう。 語られる事のなかったこの先が灰色の街に広がってゆくのかもしれません。
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素敵なコメントをいただきました。 いつもながらの深い洞察、頭が下がります。 いにしえの神話はある程度知識としてはありますが 神社の作法や、宮司さんの位とかは オボロゲにしかわからず、調べなおしましたw しかし・・これは初めてというくらい 締め切りぎりぎりまで苦しみましたーw 楽しんで書けないようじゃ、僕もまだまだですね。 どうぞ懲りずにまたいらしてくださいませ!
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