りかりー

りかりーと申します。 毎日応援ありがとうございます!お礼にミニ話をプレゼント(*´∀`) 『オレ様のシモベ』ふみの知らないオレ様part2 ベランダ伝いに窓からふみの部屋に入ると、 小さな明かりの下で、泣き疲れたふみが小さく丸まって眠ってた。 覗き込むとその頬には涙の跡が。目元には今にも落ちそうな雫がたまってた。 「お隣のふみちゃんね、昨日、学校帰りに怖い目に遭ったんですって。マスクで顔を隠した誰かに腕を引っ張られたそうよ。たまたま近くにいた人が声を上げたから逃げてったそうだけど」 母さんから聞いた話に。 その夜、暗いふみの部屋のベッドの端に座り、頭を撫でると甘えるようにオレの袖をつかんで離さなかった。 その華奢な細い手首にはくっきりとつかまれた痕が見えた。 「ふみ……」 眠るふみを両手に抱きしめた─── 次の日、ふみは腕に包帯を巻いて隠していた。 特には怪しいヤツは周りにはいない。 帰り道、ふみが帰る道を離れて後をつけた。 二日めも男は現れなかった。三日めも。そして、四日め、ふみの後をピッタリとついて歩く影が現れ、マスク男はふみに近づいた。 「悪いけど、あれはオレのだからな」 「!!」 ふみが振り向いたと同時に、マスク男から無理やりマスクを剥ぎ取ると、そこには見覚えのある顔があった。 「お、まえ」 近所の幼なじみ、ケーキ屋の息子だった。 「零ちゃん、ありがとう」 結局、ふみをからかってやろうとした幼なじみのイタズラだとわかった。噂になり大事になる前に謝ろうとしたところ、オレに捕まったという。 ふみが真相を知って許したことで事件は解決した。 そして帰り道、ふみがふと立ち止まった。 「……もしかして、わたしを見守っててくれてた、の?」 本当はいつだっておまえを見守ってる。 誰にも傷つけられないように。誰にも奪われないように。 たけど、それは最後の最後まで内緒だ。 「おまえの気のせいじゃね?」 ふみが眠ってる間に抱き締めてるのもヒミツだ。 「そっか、そうだよね」 ふみはオレ様のもの。オレだけが触れられる。 「さあ、帰るぞ」 ふみの知らないオレ様はいつだっておまえだけが特別なんだ。 ドSのオレ様と可愛いシモベ。ふたり手を繋いで家まで帰る。 たまにはそれも悪くない。そう思った───
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りかりーさん、いつもありがとうございます✩零ちゃん……素敵です(〃▽〃)
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