小梅あかり

これは、青春恋愛の姿を借りた社会派小説です。
羽美と修吾の関わり、その美しさ切なさが心に残ります。 細かく貼ってある伏線が、きっちり回収されるところがいいです。 特に修吾の語りは読み応えがありました。 社会という大きなものに抗い、軋轢を感じる思春期。 「若者らしい明るさ」という言葉は、大人側の押し付けですね。 実際の若さには、鬱屈したり、怒りや苛立ち、逃げ場のない暗さもあるのですから…。 羽美と修吾の現実感のある思春期。 そこには光も闇も存在しています。 これからの日本社会、若者はどうなるのか?考えさせられました。
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あかりさん、早速のコメントありがとうございます。そして、この物語のテーマをしっかり受け止めて頂いて、感激です! この作品には至らなさも含めて言いたいことが色々ある、思い入れの深い小説ですが‥少女漫画のフォーマットで苦い現実を描くことは可能だし、そういうことに興味があります。ちなみに、主人公羽美の名前は、「3月のライオン」の作者、羽海野チカさんからとりました。
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