なぎの みや

別世界の様な少し昔のお話
今から130年くらい前の、ここ日本の物語。 今の時代を生きる富士乃ちゃんに赤い風車が渡った経緯、そして「まーちゃん」とだけ呼称された人物が明かされていきます。 テーマは「赤」でありながらも、「母」もしくは「母性」を前面に押し出した作品と感じました。その「母」達によって受け継がれた赤い風車。今は仏間に吹く微風でその羽根を静かに回している。そんな風景が目に浮かびました。 次に感じたのは、当時は色々と単純であったという事。先立つものがないので屋敷の前に子供を置く。それを預かる。また、いとこ同士での婚姻と、父の一存。 そこに行き着くまでは様々な思惑があったのかもしれませんが、今では中々考えられない事がまかり通っていたんだな、という事を勉強させられました。 それも含めて、ノンフィクションであるとの事ですが創作物として大変読み応えがあり、続編、もしくは他作品への繋がりも仄めかすような締めくくりは小気味良さも味わいました。 当時は、結婚等にトキメキなんて無かったのでしょうねー(。-_-。)
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