非常にタメの効いたオープニングに仕上がっています。
読み手の心をザワザワさせる書き出しです。血の気の引いた顔で墓場を歩く青年。シャツが血まみれの16歳の少年。翔の見る悪夢が生々しいです。目覚めた朝は平穏かと思いきや、兄貴と慕う響が精神的に苦しんでいる現実がある。ここまでの物語を構成するパーツは不穏であり、読者も落ち着かなくなります。だからこそ翔に感情移入して、応援したくなる。彼が悪夢を払拭する姿が見たいと思わせる、非常にタメの効いたオープニングに仕上がっています。

この投稿に対するコメントはありません