真江島 志絽

準大賞 おめでとうございます
笑かすタイミングが絶妙で、ぶっとんだ表現や登場人物たちのへんな行いを楽しむうちに、あっという間にラストに到達してしまいました。 ボリュームをまったく感じさせない技量がすごいです。 「気のせい。思い込み。被害妄想。」「無駄に華麗に縦横無尽に」といたるところに散りばめられた三連打がくせになり、出てくるたびに「よしっ」と、妙な充実感を得ていました。 面白い仕掛けがたくさんほどこされた、サービス精神満点の作品です。 ラストにさしかかったときに「これは、わずか一日の出来事だったのだ」と驚きました。 笑かす中にも厚みがあって、短い時間の中で演じられた物事だとは思えなかったのです。 日常の小さな引っかかり、いつもなら見逃してしまう引っかかりが、重大な事態におちいったキヨミにはえらく刺さり、刺さることで自分を見直したり、刺さった理由を考えたりしているところが「なんとも青春なことである」と感じ入りました。 「元気に明るくイヤッホー☆」なんて、大人が夢見る少年少女像の理想像なのであって、当の本人たちは悩んで考えて苦しんで、それでも日々笑顔だったり、落ち込んだりしてすごしている。 なんだかこんな、自分の若いころを思い出させてくれる作品でした。 笑いながらも、自分の過去をふり返らせてくれる素敵な作品を書いていただき、ありがとうございました。
2件・2件
真江島様 ありがとうございます。とても丁寧に読んでいただき、恐縮です。そしてご返信が遅れて申し訳ありませんでした。 読者の方に、何か、ちょっと、満足というか得るものがあればいいなあと書いておりまして、楽しんでいただけたなら幸いです。 おっしゃる通り「イヤッホー☆」ではなく、ただただ泥臭く十四歳を書こうとした作でした。 実のところ、私は青春物には腹を立てて、もとい、やっかんで、もとい、うらやんでおりまして。 自分が青春というカテゴリーに属していた頃、ただただ情けなく、泥臭く、みっともなかった(あら、三回)。恋も冒険もなく、もちろん世界を救う使命を負ってもなかった。だけど、アニメやドラマの彼らと
1件1件
「様」づけは、なんとも気恥ずかしいので、ご勘弁ください。 わざわざご返信いただきまして、ありがとうございます。 私がまだ若い頃、特に中学生高校生のときをふり返ると、キラキラした出来事もあるけれど、その表面上の輝きをめくってみると、けっこうイラついていました。 別にグレていたわけではないですが「大人の言いなりになんてなるか!」とか思うかたわらで「こんなことで、いいのかな?」と悩んでみたり。 ありがとうございます。 返信を読んで、また思い出しました。青春ってめんどくさいってことを。 なんで大人になるとキラキラでコーティングするんでしょうね。 通りすぎた黒い時代だから隠したいのでしょうか。『カノ
1件

/1ページ

1件