りかりー

ちー坊さん、たくさんのお星さま応援本当にありがとうございます! お礼にミニ話をプレゼント“〆(^∇゜*)♪ 『鬼呼びの花嫁』新たな鬼呼び(続編) 「今宵、ちー、おまえを俺のものにする」 お屋敷の女性たちは葵先生の命に従い、わたしの服を剥ぎ取り磨き上げると、真っ白な婚礼衣装を着せた。 目の前の鏡の中には白い綿帽子を被って紅をさしたわたしがいる。 わたしが葵先生の花嫁? 何かの間違いじゃ…… 「おねえちゃんが兄さまの花嫁?」 声が聞こえて振り返ると、小さな女の子がわたしを嬉しそうに見上げてた。 「内緒だよ?兄さまはね、おねえちゃんのことずっとずっと前から大好きだったんだよ。茜知ってるよ」 わたしのことが好き……? 女の子はわたしの耳に小さな手を当てて囁くと、にっこり笑って向こうへと走って行った。 その後に優しそうな女性が来て、わたしの姿を見ると「葵をよろしくね」と、微笑んで出て行った。 やがて太鼓の音が聞こえ、迎えの女性に手を引かれて広い座敷に通される。 「鬼呼びを嫁にするとはさすがじゃな」 「いやあ、めでたい。桜木家は安泰というもの」 ざわめきに顔を上げると上座に座っていた葵先生と目が合った。 昨夜、くちづけられたことを思い出して顔が熱くなった。 「契りの盃を」 葵先生が盃に口をつけ、わたしの元へと盃が差し出された時、 ぐいっ、 いきなり後ろから誰かに抱き抱えられて体が宙に浮いた。 「!!」 肩越しに振り返ると、そこには銀の長い髪に真っ白な九つの尾を揺らした美しい男が宙に立っていた。 「葵から婚礼の招待が届かなかったものでね。それならばと勝手に押し掛けて来たのだが」 冷たい声と眼差しに怖くなって、わたしは葵先生に手を伸ばした。その手を後ろに引かれた。 葵先生の瞳が一瞬にして漆黒から青く変わり、青白い炎が周りにいくつも浮かんだ。 「……その手を離せ」 「簡単には離せないな」 喉の奥で笑って九尾の狐が口の端を上げた。 「見れば随分と可愛い顔をしているじゃないか。……そうだな、気が変わった。顔を見たら帰ろうかと思ってたが、少しだけ味見をしてからにしようか」 ぐいっ、顎を取られて顔が近づけられる。 葵先生じゃないそのくちびるが触れそうになった。 いやあっ! つづく
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りかりーさん、おはようございます(*^^*) ミニ話、ありがとうございます(*^^*) 体調よくなくて少しずつしか読めてないですがこれからも楽しみにしてます(*^^*) 寒くなったので風邪ひきませんように(>_<)

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