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砂とラムネ
和來 花果(かずき かのか)
2019/11/4 10:21
透明な、彼女
一人称の小説はたくさんあるけれど、川嶋君が紡ぐ「砂とラムネ」は主観の影にとても上手に客観を隠しています。(と思います。エラそうにすみません…) 「砂とラムネ」では、風景や情景が丁寧に描かれ、海が空と一緒にいくつもの、そしていつかの、と感じる姿をさらりとみせています。 一方で物語を語る川嶋君とその同級生の横井さんの情報は、気になる伏線をちりばめたまま、隠されています。 これは横井さんの視点の物語が作られることを意識して描かれているから、なのでしょう。どの伏線を拾い、川嶋君と横井さんの性格をどのように描くかも次の作者の美空さんにゆだねられているように思えます。 けれど、「砂とラムネ(川嶋君の物語」だけを読んだ時、物語の向こう側、透明な彼女の感じていること……をゆだねられているのは、それぞれの読者でもあるように思えます。 その場にいるような空気感と、二人の間に生まれる炭酸の小さな泡のような……触れるとはじけてきえてしまう……ひとときに、心がふるえることだけが、読者にとって共通で確かなこと、かもしれません……。 ですから、美空さんがこれから描く、横井さん視点の「砂とラムネ」は、一つの解ではありますが、唯一ではありません。読み手の数だけ、「砂とラムネ」の向こう側があり、横井さんも川嶋君もいるのだと思います。 「透明な、彼女」にどのような色を乗せてくれるのか、美空さんファンでもある私は、とても楽しみにしています。
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待宵
2019/11/21 12:52
読んでくださり、感想までありがとうございました。 お礼が遅くなってすみませんでした。 勿体無い言葉を沢山いただいてしまいました。 何だか申し訳ないという気持ちもありつつ、でも嬉しいです。 秋月さんの言う通り、この作品は別視点をクリエイター様に書いてもらうということで、ある程度設定や前後を隠しながら書きました。なので読者様ひとりひとり、異なる想像をしてくださったらいいなと思っていました。 美空さん側の砂とラムネは、まさに美空さんらしい作品になりましたね。こちら側はただ書いただけで、美空さんは大変だったと思いますが、楽しませて貰えて贅沢させてもらいました。笑
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和來 花果(かずき かのか)
2019/11/21 16:45
返信ありがとうございます。 お忙しそうなのに、返信の返信入れちゃったら、本当は申し訳ないかなと思いつつ…(*^^*) という訳ですから、こちらへの返信はどうぞお気遣いなく…(*^-^*) 『砂とラムネ』とてもよかったです。 川嶋君の自己評価と横井さんの評価が違ったりするのがとても面白いと思いました。 自分が思っている自分と、人から見た自分は違うんだな~って当たり前なんだけど普段忘れていることが…、違う作者さんだからこそ浮かび上がってくるのかな、と思ったりしていました。 私としては、勝手に海をいただいたつもりになっていますので、その件についても、どうぞお気遣いなく…(*^^*) 失敗したの
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