倉橋

あずみのさんの作品は心を明るく豊かにしてくれる!
 あずみのさんの新作が出た。  この間、あずみのさんは、エブリスタのコンテストに新しい風を送るためか、ジャンルの違う新作を発表していた。  どの作品もあずみのさんならではの現代社会に向けた静かな警鐘であり、優れた問題作であり、エブリスタの多くの読者に刺激を与えてくれたと信じている。  それでも僕は言う。  あずみのさんの作品の真髄は、やっぱりハッピーエンドのロマンスにあるのだと思う。  暖かい空気。さわやかな風。思わず微笑んでしまうユーモア。  それが一体となって、ごく普通の男女が真摯で前向きな気持ちで向かい合い、最後はハッピーエンドで終わる。  あずみのさんの作品には、よく幽霊とか、この世のものでない存在が登場する。  だが恐ろしくはない。  どんなものでも包み込むあずみのさんのやさしさが、どんな人でも、例え幽霊でも、前向きに生きて真剣に誰かを愛する彼等彼女等の願いをかなえてくれるからだ。  僕は、あずみのさんには、これからもハッピーエンドのやさしいロマンスを書いて欲しいと願っている。  世の中のコンテストが今、シニカルなもの、今の世相にふさわしい投げやりで攻撃的なもの、ブラックユーモアを求めているのかどうかは分からない。  だけれど僕は思う。  冷笑して!ぶち壊して!虚無的に生きて!  それが楽しいのかと・・・  僕は楽しくはない。  だからあずみのさんが、またやさしいロマンスを書いてくれることを願っている。  今回の作品は、あずみのさんの作品の魅力が全て込められている。  最後に浮かべる一筋の涙とと幸せな笑顔がよく似合う傑作だと思う。  僕のあずみのさんの傑作集の作品がまたひとつ増えたと思う。  
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